11月の盆栽の作業。黒松・赤松・五葉松・杜松・真柏・もみじ
2026年10月26日
11月の要点は3つです。
肥料を止める。 どの樹も11月からは置肥をしません。秋の肥料は10月までです。
松は古葉取り、五葉松はもみあげの本番。 前年の葉を抜いて、内側に日と風を通します。古葉を残すと懐が蒸れて、春に内側の芽が動きません。
もみじは落葉したら、剪定と針金。 葉が落ちて枝ぶりが全部見える今が、構造を直す時期です。2月下旬からは切れないので、冬のうちに済ませます。
樹種ごとに、やる/やらない/来月に備えて、の順で書きます。時期は関東平野部の目安で、それぞれの年間管理の11月の列をまとめたものです。
黒松
- やる 古葉取りの本番。枯れた葉、前年の葉、混み合った葉をピンセットか指で抜き、枝先に葉を残して内側に日と風を通す。強い枝は多く抜き、弱い枝は残して勢いを揃える。芽切りをした木は二番芽の葉を残し、前年の葉を抜く。針金かけも続けて最適期。
- やらない 肥料。植え替え(春)。抜きすぎ。太枝の剪定と大きな曲付けは12月から。
- 来月に備えて 12月から休眠期で、太枝の剪定と太枝の曲付けの季節。古葉を取ると枝ぶりが見えるので、どの枝を抜くかを今月のうちに決めておく。
赤松
- やる 古葉取り。黒松より控えめに、枯れ葉と混み合った前年の葉だけを抜く。枝先の葉は黒松より多めに残す。針金かけも最適期。10月にかけた針金の当たりを見ておく。
- やらない 肥料。植え替え。黒松と同じ割合で葉を抜く(光合成が足りなくなる)。水のやりすぎ。黒松より乾かし気味に。
- 来月に備えて 12月から太枝の剪定。赤松は切り口が枯れ込みやすいので、保護剤を用意しておく。黒松なら省けることがあるが、赤松では必ず塗る。
→ 赤松の年間管理
五葉松
- やる もみあげの本番。枝を手のひらで軽く揉み、前年以前の古葉を落とす。指で1本ずつ抜いてもよい。当年の葉には触らない。 落ちた葉を鉢土の上に残さない。針金かけも最適期。
- やらない 肥料。芽切り(一年じゅう)。植え替え。取りすぎ(翌春の勢いが落ちる)。水のやりすぎ。黒松より乾かし気味に。
- 来月に備えて もみあげは12月まで続けてよい。太枝の剪定は12月からだが、成長が遅く樹形を戻すのに何年もかかるので、一度に何本も抜かない。
→ 五葉松の年間管理
杜松
- やる 古葉の掃除の本番が続く。茶色くなった古葉と枯れ枝をピンセットか指で抜き、内側に日と風を通す。手袋をする。針金かけも最適期。
- やらない 植え替え(秋は10月まで)。芽摘み(10月で終わり)。肥料。葉の無い所まで切り戻す。
- 来月に備えて 12月からジン・シャリの手入れ。白骨化した部分の汚れを歯ブラシで落として石灰硫黄合剤を塗るので、筆と養生用の紙を用意しておく。生きている部分と鉢土には付けない。
→ 杜松の年間管理
真柏
- やる 透かし剪定の本番が続く。枝の分かれ目で、下向き・上向き・重なり・股から出た小枝を元から抜く。透かしながら枝の付け根のカイガラムシを見る。針金かけも最適期。
- やらない 植え替え(秋は10月まで)。芽摘み(10月で終わり)。肥料。水吸いに針金を食い込ませる。葉が茶色や紫がかっても、冬の色なので切らない。
- 来月に備えて 12月からジン・シャリの手入れ。寒さには強いが、鉢土の凍結と寒風は避けたいので、冬の置き場所を決めておく。
もみじ
- やる 落葉したら太枝の剪定。輪郭から飛び出す枝、重なり枝、忌み枝、車枝を元から抜き、切り口には必ず保護剤を塗る。小枝は節のすぐ上、外を向く芽の上で切る。針金も落葉後から。樹皮が傷つきやすいので太枝はラフィアか紙テープを巻いてから、1〜2か月に一度は点検する。
- やらない 肥料。植え替え(2月下旬から3月中旬)。落葉前に太枝を切る。
- 来月に備えて 冬も鉢土を完全に乾かさない(細根が枯れる)。凍らせないよう、寒風の当たらない場所を用意する。太枝の剪定は1月まで。2月下旬以降は切ると樹液が止まらなくなる。
樹種を問わず
- 水を減らす。 冬の目安は、黒松・杜松・真柏・もみじが3〜5日に1回、赤松・五葉松が4〜7日に1回。11月はその途中なので、表土が乾いてから鉢底から流れ出るまで。乾いていない日はやらない。
- 肥料は置かない。 10月に外し忘れた置肥があれば外す。
- 古葉と落ち葉を鉢土に残さない。 古葉取りやもみあげで落とした葉、もみじの落ち葉は、鉢土の上で蒸れの元になる。
- 冬の置き場所。 鉢土の凍結と寒風を避けられる場所を、12月より前に決めておく。日当たりは冬も要る。