10月の盆栽の作業。黒松・赤松・五葉松・杜松・真柏・もみじ
2026年10月26日
10月の要点は3つです。
針金の季節に入る。 松も杜松も真柏も、10月から針金をかけられます。伸びが落ち着いて、食い込むまでの時間が長くなるからです。もみじだけは落葉を待ちます。
秋の肥料は今月で終わり。 9月に再開した置肥は10月いっぱいまで。11月からはどの樹にも置きません。
冬に向けて、内側に日を入れる仕事が始まる。 五葉松のもみあげ、杜松の古葉の掃除、真柏の透かし剪定。黒松と赤松の古葉取りは11月からです。
樹種ごとに、やる/やらない/来月に備えて、の順で書きます。時期は関東平野部の目安で、それぞれの年間管理の10月の列をまとめたものです。
黒松
- やる 針金かけを始める。枝の太さの1/3ほどの番手を45度で巻く。太枝の大きな曲付けは12月から。二番芽の芽かきが残っていれば、左右に開いた2本をV字に残して減らす。肥料は今月まで。
- やらない 太枝の剪定(12月から)と植え替え(春)。古葉取りはまだ早い。
- 来月に備えて 11月から古葉取り。芽切りをした木は二番芽の葉を残して前年の葉を抜くので、どの葉が前年のものか見分けておく。
赤松
- やる 針金かけを始める。アルミ線か細めの銅線で。樹皮が薄く、食い込みが早く、跡が残るので、かけたら3〜4か月で点検すると決めておく。芽かきの残りを片付ける。肥料は今月まで、黒松の半分の量で。
- やらない 太枝の剪定と植え替え。黒松の感覚で針金を放置しない。
- 来月に備えて 11月から古葉取り。赤松は葉が細く葉量が少ないので、黒松より控えめに抜く。
→ 赤松の年間管理
五葉松
- やる もみあげ(古葉取り)を始める。枝を手のひらで軽く揉み、前年以前の古葉を落とす。当年の葉には触らない。 落ちた葉は鉢土の上に残さない。針金かけも始める。肥料は今月まで、黒松より控えめに。
- やらない 芽切り(一年じゅう)。太枝の剪定と植え替え。台木の芽かきは9月で終わり。
- 来月に備えて もみあげの本番は11月。取りすぎると翌春の勢いが落ちるので、今月は混んだ所から少しずつ。針金は成長が遅いぶん外し忘れやすい。かけた日を控えておく。
→ 五葉松の年間管理
杜松
- やる 古葉の掃除の本番。枝の内側に溜まった茶色い古葉と枯れ枝を、ピンセットか指で抜く。刺さるので手袋をする。緑の葉までは抜かない。針金も最適期で、太い枝を大きく曲げるならラフィアか麻ひもを巻いてから。芽摘みは伸びた分だけ、指で。秋の植え替えと肥料は今月まで。
- やらない 葉の無い所まで切り戻す。杜松は古い枝から芽を吹く力が弱く、葉を残さずに切った枝はそのまま枯れる。ジン・シャリの白い部分に針金を当てる。
- 来月に備えて 11月で植え替えと芽摘みは終わる。古葉の掃除と針金は続く。
→ 杜松の年間管理
真柏
- やる 透かし剪定の本番。枝の分かれ目で、下向きの枝、上向きの枝、重なった枝、枝の股から出た小枝をハサミで元から抜く。葉を切るのではなく、枝を抜く。 針金も最適期。芽摘みは今月で終わりなので、輪郭から出た芽先だけを指で。秋の植え替えと肥料も今月まで。
- やらない 水吸い(生きた樹皮の筋)に針金を食い込ませる。その上の枝がすべて枯れる。太枝を一度に何本も抜く(杉葉が出る)。葉の無い所まで切り戻す。
- 来月に備えて 寒くなると葉が茶色や紫がかる。冬の色で、春に戻る。枯れたと思って切らない。
もみじ
- やる 紅葉を作る月。終日日の当たる場所に置き、夜に冷える所に置く。水を切らさない。縮れた葉はそのまま戻らず、きれいに色づかない。肥料は窒素を切ったまま今月まで。伸びすぎた小枝の切り戻しは随時。テッポウムシの穴と木くずを幹で確かめる。
- やらない 太枝の剪定と針金。どちらも落葉を待つ。植え替え(春)。
- 来月に備えて 落葉すると枝ぶりが全部見える。太枝の剪定と針金はそこから。どの枝を抜くか、葉のあるうちに目星を付けておく。
樹種を問わず
- 水。 1日1回が基本。日が短くなって乾きが遅くなるので、回数は表土の乾きを見て決める。
- 肥料の止めどき。 10月いっぱいで置肥を外す。11月以降は置かない。
- 針金の点検。 かけた日と枝を控えておく。点検の目安は、黒松・五葉松・杜松・真柏が半年、赤松が3〜4か月。当たり始めたら外すか巻き直す。
- ハダニ。 秋晴れで乾く日が続くと、杜松・真柏・五葉松にまだ出る。葉水を続ける。