9月の盆栽の作業。黒松・赤松・五葉松・杜松・真柏・もみじ
2026年9月2日
9月の要点は3つです。
肥料を再開する。 真夏に止めていた置肥を、暑さが抜けたら戻します。秋の肥料が翌春の芽を作ります。ただしもみじは紅葉のために窒素を切ります。
松は芽かき、杜松と真柏は芽摘み。 黒松と赤松は二番芽が出そろっているので本数を減らす。杜松と真柏は春から続けてきた芽摘みの最後の山で、これを過ぎると伸びが止まります。
太枝は切らない。針金は10月まで待つ。 松も、もみじも、太枝は休眠期まで触りません。針金は伸びが落ち着く10月からが本番で、9月にかけると食い込みます。
樹種ごとに、やる/やらない/来月に備えて、の順で書きます。時期は関東平野部の目安で、それぞれの年間管理の9月の列をまとめたものです。
黒松
- やる 二番芽が出そろった枝で芽かき。左右に開いた同じ強さの2本をV字に残し、真ん中と上下、強すぎる芽を元からかき取る。二番芽の葉が固まったら肥料を再開し、10月まで効かせる。
- やらない 太枝の剪定と植え替え。針金は月末まで待つ。芽切りをしなかった若木も、伸ばしたままにして太らせる。
- 来月に備えて 10月から針金の季節。どの枝に何番の線を使うか、今のうちに葉の間から枝ぶりを見ておく。
赤松
- やる 芽かき。赤松は残しすぎると全部が細く弱くなるので、黒松より思い切って2本に絞る。肥料の再開は黒松の半分の量で。二番芽の出が悪かった枝は、その枝を来年は切らないと決めておく。
- やらない 太枝の剪定と植え替え。針金は待つ。赤松は樹皮が薄く、生育の残る9月にかけると跡が残る。
- 来月に備えて 松枯れを運ぶカミキリの飛ぶ時期が9月で終わる。幹に穴と木くずが無いか、今月もう一度見ておく。
→ 赤松の年間管理
五葉松
- やる 肥料の再開。黒松より控えめに。接ぎ木の木は、接ぎ口より下から出た二葉の芽を今月も見て、あればかき取る。
- やらない 芽切り(一年じゅう)。太枝の剪定と植え替え。針金は待つ。
- 来月に備えて 10月からもみあげ(古葉取り)。内側が蒸れて茶色い葉が溜まっていないか見ておく。針金も10月から。
→ 五葉松の年間管理
杜松
- やる 芽摘みの最後の山。輪郭から飛び出した新梢を指で摘む。ハサミは使わない。肥料は9月が本番で、置肥をしっかり効かせる。古葉の掃除を始めてよい。秋の植え替えができる樹なので、春にできなかった木は9月から10月に。針金もかけられる。
- やらない 真夏に続けて、乾かしすぎない。乾くとハダニが出る。葉の無い所まで切り戻す剪定。
- 来月に備えて 10月から針金の最適期。太い枝を曲げるならラフィアを用意しておく。
→ 杜松の年間管理
真柏
- やる 芽摘みの最後の山。輪郭から出た芽先を指で摘む。摘みすぎない。肥料は9月が本番。秋の植え替えができるので、春にできなかった木は今月から10月に。透かし剪定と針金もかけ始めてよい。摘んだ芽と透かしで落とした枝は挿し木にできる(秋挿し)。
- やらない 杉葉が出ている木は摘まず、肥料と日照で休ませる。太枝を何本も抜く。水吸いに針金を食い込ませる。
- 来月に備えて 10月から透かし剪定の本番。内側に日が入っていない所、懐が枯れ始めている所を見ておく。
もみじ
- やる 肥料の再開。ただし窒素を切る。 葉に窒素が残ると紅葉がくすむ。リン酸・カリ主体のものにするか、量をかなり減らす。伸びすぎた小枝の切り戻しは随時。テッポウムシの穴と木くずを幹で確かめる。
- やらない 太枝の剪定と植え替え。葉刈りはもう遅い。針金は落葉後まで待つ。水を切らさない。残暑で一度しおれた葉は戻らず、その葉は紅葉しない。
- 来月に備えて 紅葉は秋の日照と昼夜の温度差で決まる。10月からは終日日の当たる場所に戻し、夜に冷える所に置く。
樹種を問わず
- 水。 残暑の年は9月前半まで真夏の回数のまま。朝夕2回を、彼岸を目安に1回へ戻す。日が短くなって乾きが遅くなるので、表土を見て決める。
- 台風。 鉢ごと棚から落ちる。予報が出たら棚から下ろして地面に置くか、鉢を寄せて針金で棚に縛る。風が抜けたら葉の塩と傷みを確かめる。
- ハダニ。 夏の乾燥で増えた群れが9月も残る。杜松・真柏・五葉松は葉水を続ける。
- 肥料の再開のしかた。 一度に多く置かず、真夏に止めていた量に戻す。暑さが戻る年は下旬まで待つ。