オリーブの剪定は、枝が混み合う部分を整理し、樹の内側まで光と風を通すために行います。伸びすぎた枝を整えて樹形を維持するだけでなく、ヒョロヒョロとした樹形を好みの形に変えることも可能です。適切に剪定することで風通しが良くなり、病害虫の予防につながります。
剪定とは
剪定とは、不要な枝や伸びすぎた枝を取り除き、樹形を整える作業です。オリーブの木では、枝が混み合う部分を整理することで、内側まで光と風が入り込むようになります。これにより風通しが改善され、病気や害虫の発生を防ぐ効果が期待できます。また、枝を切ると枝数が増える性質があるため、こんもりとした樹形に仕立てることもできます。
適期の見極め
剪定は、真冬と真夏以外の時期に行います。基本的な剪定の適期は2月中旬から3月です。剪定の種類によっても適期は異なり、太枝剪定は1月から3月中旬、休眠期に行う強剪定は2月から3月が目安です。
絡み合った枝を取り除く間引き剪定は3月から4月に行いますが、休眠中に限らず成長期に行っても問題ありません。伸びすぎた枝を整える切り戻し剪定は5月から10月、または5月から11月にかけて行います。実の収穫が目的の場合は、収穫後すぐか花後に剪定します。
手順と判断基準
剪定は、まず根元から生えてくる「ひこばえ」を取り除くことから始めます。次に、幹の途中から生える「胴吹き」も、木の形を崩し栄養を奪うため早めに切ります。これらを取り除いた後、樹の内部を観察し、内側に向かって伸びている枝や、混み合って交差している枝を根元から切ります。
枝先を整える際は、残したい芽の方向を確認します。新芽は葉が出ている方向へ伸びるため、枝を伸ばしたい方向にある芽の上5mmの位置で切ります。剪定する際は必ず葉を残し、葉から2cm程度上を切るようにします。樹のアウトラインを整えるには、枝分かれしている節から約10cmのところを切り揃えると良いでしょう。
剪定後の管理
剪定作業後は、切り口のケアを行います。直径2cm以上の大きな切り口には、保護のために癒合剤を塗ります。
こんなやり方は要注意
葉を残さず切る
剪定する際は、必ず葉を残すようにします。葉をすべて落としてしまうと、木が弱る原因になります。枝先を切る場合も、葉から2cm程度上を残して切ります。
枝を途中で切る
不要な枝を取り除く際は、枝の途中ではなく根元からしっかり切ります。中途半端な位置で切ると、そこから不自然な枝が伸びて樹形が乱れがちです。根元から切ることで、風通しを良くし病気の発生を防ぎます。
ひこばえや胴吹きを放置する
根元から生える「ひこばえ」や、幹の途中から生える「胴吹き」は、木の形を崩すだけでなく、本来必要な部分への栄養を奪います。見つけ次第、早めに取り除くようにします。
実践のコツ
段階的に樹形を整える
理想の樹形を維持し、実をつける枝を更新していくためには、一度に枝を切り詰める強剪定を避けるのが有効です。段階的に剪定を繰り返すことで、木への負担を抑えながら管理できます。ヒョロヒョロとした樹形も、強剪定によって好みの形に変えることが可能です。
枝数を増やして密度を上げる
オリーブは、枝先(成長点)を切るとその下の葉の付け根から2つの新芽が出てくる性質があります。この性質を利用し、切れば切るほど枝数を倍々に増やせます。こんもりとした密度の高い樹形に仕立てたい場合に有効な手法です。
枝が伸びる方向を意識する
新芽は葉が出ている方向へ伸びていきます。そのため、枝をどちらの方向に伸ばしたいかを考え、残す芽を選ぶことが樹形づくりの鍵です。オリーブは二股に枝が伸びる性質があるため、この特性を理解して切る場所を決めます。


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