寄り道ラボ

盆栽の記録

五葉松

買った五葉松が水を吸わない。土を崩さずに穴を開け、表面を掻き、縁を掘って吸うようにした

2026年9月8日


8月に買った五葉松が、水をやっても吸いませんでした。 土が鉢の縁より高く盛り上がっていて、表面がガチガチ。水は表面を流れて縁からこぼれるだけ。鉢ごと水に沈めるドブ漬けをしても、引き上げると中は乾いたままでした。

植え替えれば直るのは分かっていましたが、8月の五葉松に植え替えはできません。どうしたものかと思っていたところで詳しい人に聞く機会があり、土を崩さずに水の通り道を作るやり方を教わりました。やったら吸うようになったので、その記録です。

木の状態

項目 内容
買った時期 2026年8月上旬
五葉松、1本。樹高20cmほど
葉性 良い。葉が短く締まり、色も揃っている
鉢の縁より盛り上がり、表面が固く締まっている
水の入り方 表面を流れて縁からこぼれる。ドブ漬けしても中まで入らない
植え替え 10年以上していない(教えてくれた人の見立て)

木そのものの状態は良く、この土でよくこの姿を保っているな、と思いました。水が入らない鉢で葉性が保たれているのは、根が鉢の中でどうにか水を掴んでいたか、前の持ち主の水やりが行き届いていたかのどちらかです。うちに来てからは、どちらも当てにできません。

盛り上がっているのは、植え替えずに年数が経って根が鉢の中で増え、根鉢ごと持ち上がったからです。表面は古い土が細かく崩れて目詰まりし、乾くと水を弾く層になっています。中は根が詰まって隙間がない。水が入る口も、通る道も無い状態でした。

教わったこと、やったこと

教わったのは3つです。日付は2026年9月上旬。

何を どうやった 狙い
穴を開ける 千枚通しのような細い棒を、表面から根鉢の中へ何か所も刺す 水が中まで落ちる道を作る
表面を掻く 固く締まった表土を、根を傷めない深さで掻いて崩す 水を弾く層を壊し、表面から染み込むようにする
縁を掘る 鉢の縁に沿って土を掘り下げ、溝を作る 水がこぼれずに溜まり、溜まった水が縁から中へ入る

根鉢は崩していません。根を切ってもいません。土を足してもいません。触ったのは表面と縁だけです。

もうひとつ、鉢増しも勧められました。今の鉢から根鉢ごと外し、崩さずに一回り大きい鉢へ入れて、周りを土で埋めるやり方です。根を切らないので時期を選ばず、外側の新しい土から水が入ります。今回は鉢を替えずに済む3つのほうを選びましたが、穴と溝で吸わないようなら次はこちらです。

穴を開けるのは躊躇しました。根鉢に棒を刺せば根を傷める、と思っていたからです。教わったので、やりました。

やってみて分かったのは、比べる相手を間違えていたことです。細い棒が根に付ける傷は小さく、木はそれで枯れません。水が中まで届かないまま夏を越すほうが害が大きい。知っている人はその2つを比べていて、私は「傷める」の一点で止まっていました。知っていると知らないの差は、そこにありました。

結果

水を吸うようになりました。 上からやった水が表面で止まらず、溝に溜まって引いていきます。ひとまず、この夏を越すあいだ水が届かない、という心配は無くなりました。

ただし、これは応急処置です。根が詰まって土が古いという元の状態は変わっていません。穴と溝で水が入る口を作っただけで、中の土は目詰まりしたままです。

植え替えは冬か来春

教えてくれた人の判断は「10年以上植え替えていないから、冬か来春に植え替えたほうがいい」。五葉松の植え替えの適期は3月中旬から4月中旬、冬芽が動く直前です。真夏の植え替えは根を傷めて木を弱らせるので、8月に買った時点でこの手は無く、今回の処置で春まで持たせる形になります。

植え替えるまでは、水やりのたびに溝に水が溜まって引くかを見ます。表面がまた締まってきたら、掻き直します。

いつ何を見るか

時期 見るもの
2026年9〜10月 水やりのたびに、溝に溜まった水が引くか。表面がまた固まっていないか
2026年10〜12月 もみあげのときに葉色と芽の充実。水が届くようになって勢いが戻ったか
2027年3月中旬〜4月中旬 植え替え。根鉢を外して根を見る。 詰まり方、古い根と白根の量、水が届いていなかった部分がどこか

本命は来春の植え替えです。根鉢を外せば、10年ぶんの根がどうなっていたか、今回開けた穴が実際にどこまで届いていたかが見えます。

追記予定

経過が出るたびに追記します。今は「吸わなかった」「こうやったら吸った」「春に植え替える」まで。

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